日本フィンガーフード協会代表、丸山佳枝さんの書籍『THE FINGER FOOD BOOK 手軽につまめる小さなごちそう フィンガーフード』が好評発売中です。丸山さんと協会のみなさんによる珠玉のフィンガーフード161品を、7つに分解した基本テクニックや丁寧なレシピとともに、すべて撮り下ろしの写真でじっくりご紹介した一冊です。
フィンガーフードとは文字通り、指でつまめる小さなサイズのお料理。フランスにはアミューズ・ブーシュ(アミューズ・グール)、スペインにはピンチョス、そして日本にはお寿司という有名なフィンガーフードがありますが、昨今、その世界はますます広がり、愛好者も増え続けています。彩り豊かで可愛らしいのはもちろん、口に入れたときの食感や味わいのハーモニーも大切にした、華やかでおいしい「食べる宝石」、「ひと口の芸術」。丸山さん流フィンガーフードの世界を、一冊にまとめる素敵なお仕事を承りました。
丸山佳枝さんと初めてお目にかかったのは、お世話になっている方の会社の祝賀パーティ会場。フィンガーフードのケータリングビジネスもされている丸山さんは、白いコックコート姿で会場をきびきびと動き回っていました。ひと言ご挨拶を交わしただけでしたが、エレガントな物腰の中に颯爽とした凛々しさを感じさせる人で、とても印象に残りました。その数年後、雑誌の取材で再び出会い、当時日本フィンガーフード協会を立ち上げたばかりだった丸山さんのビジョンについて話を聞く機会を得て、その印象はさらに強くなりました。
そのインタビューのときにも「いつかフィンガーフードのレシピ本を出版したい」という夢を語っていた丸山さん。ご自身のことを慎重派と呼び、何事もしっかり準備をして「これならいける!」と判断してから行動に移すと言っていましたが、いよいよ機が熟し、「出版に向けて動き出したい。どんな準備をすれば本が出せますか?」と改めてご相談をいただいたのが、昨年5月のことでした。
編集とプロデュースを引き受け、何度かの企画ミーティングを経て、夏から秋にかけて全11日間にわたる撮影を実施。並行してデザインと編集執筆を進め、年末年始をはさんで入稿、校正と続き、桜の咲く頃にすべての作業が完了しました。実は当初の予定よりも、制作期間は1ヶ月ほど長くかかったのですが、それでもなんと1年足らずというスピードで出版が実現したのは、丸山さんの行動力と決断力あってのことだったと思います。
素敵な著者の方と一緒に走り抜けた、久しぶりの丸ごと一冊プロデュースのお仕事はとても楽しかったです。今回は編集に加え、販売やプロモーションに関わるお仕事も少しだけお手伝いしています。日本フィンガーフード協会ではこれから、お披露目のパーティやイベントも続々企画されているようです。本がたくさん売れて、さらに多くの方に丸山さんのフィンガーフードの素晴らしさを知っていただけたら、担当編集者としてこれ以上うれしいことはありません。『THE FINGER FOOD BOOK 手軽につまめる小さなごちそう フィンガーフード』。ぜひお手に取ってみてください。
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