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ずっとやりたかったことが偶然に

(2024年10月11日配信のニュースレターをこちらにも掲載します)


こんばんは。エディターの田村です。

 

Photo/David Martin

皆さん、仕事の他に趣味ってお持ちですか?

 

クリエイターって好きなことを仕事にしているから、「仕事が趣味」という人も多いのではないかと想像します。アート鑑賞も旅も何かのコレクションも、どこか仕事につながるところがありますもんね。

 

私は、インテリアや器や犬やワインやロック音楽など、愛好しているものはいろいろあるのですが、純粋な趣味と言えるものを持たずに長く生きてきました。

 

楽器が何か1つ弾けるようになりたいな、と若い頃から思っていたのですが、どうにも才能がなく、ギターを手にとってはFのコードで挫折、というのを中学時代、20代後半、40代前半の3回繰り返してきました。だから、ギターを弾ける人は永遠の憧れです。

 

でも最近ひょんなことから、実はギターと同じくらい憧れていた楽器を指南してもらえる機会が訪れました。

 

その楽器とは、ドラム。

 

なんとなく、すごくお金がかかる趣味なのでは…という印象があって、練習に通うのも大変そうだし、家にドラムセットなんて置けないしで、あまり口にしたこともなかったのですが…。

 

先日、「仕事以外で実はやってみたかったことってある?」という話題でディスカッションする場面があって、そこでちょっと言ってみたところ、話した相手がたまたま、趣味で長くドラムを叩いている人だったんですね。

 

その場で「友達と定期的に練習してるんだけど、一度見に来ませんか?」と誘っていただき、先月初めて、池袋にある音楽スタジオに行ってきました。

 

スタジオは地下にあり、真っ赤な壁にエレキギターがたくさんかかっていて、音楽フェスやライブイベントのポスターやロックTシャツがたくさん飾ってあって。いかにも音楽やってます的な兄ちゃんたちがたむろしていて、ちょっと煙草臭いけど、なんかちょっと最高!

 

練習を見せてもらうつもりで行ったのに、実はその人と友達は、私に練習をさせるつもりで呼んでくれたようでした。お古のスティックを手渡してくれて、「はい、ここに座って叩いてみてください」と。

 

全くの初心者である上に、リズム感に自信もなく、おまけに若干左右音痴の気があるため、左右の手足で全部別々のことをするなんて絶対に無理だと思いました。

 

でも指導が上手なおかげか、音楽に合わせて1時間ほど練習してみると、驚いたことに最後には、時々間違えながらもなんとかエイトビートが叩けるようになっていました。

 

すっかり楽しくなって、帰りにスタジオの売店でマイスティックを購入し、次回の練習日を予約して帰ってきました。無謀にも五十ウン歳にしてドラムレッスンデビューです。

 

ヒッコリー製の初心者用スティックは880円でした。スタジオ料は1時間3000円程度なので、2時間練習しても3人で割ればたったの2000円。今やYouTubeにいいレッスン動画があって、練習用パッドも安く買えるので、自宅で練習して月に一度スタジオに通う程度なら、全然お金のかかる趣味ではなかったのです。(でもそのうち、電子ドラムが欲しくなるに違いない…笑)

 

練習曲を決めようということで、「洋楽と邦楽5曲ずつ好きな曲を教えて」と言われました。難易度とか全く考えず10曲送ったら、その中で「これならがんばれば叩けますよ」と言われたのが、Bon Joviの「Livin' on a Prayer」と、奥田民生の「イージュー☆ライダー」でした。できるようになるのかわかりませんが、とにかく今月も練習に行ってきます。

 

ドラム叩いてみたいなぁ、と思ったのは中学生の頃なので、かれこれ40年くらい経っているわけです。いやー、何が起こるかわからないので、やってみたいことがあるなら言葉にしてみるべきだなぁと実感しました。

 

今週は、こんな個人的な話が、もし「やってみようかな、どうしようかな」と思っていることのある方の背中を少しでも押せたらいいなぁと思って、書いてみました。

 

どうぞよい週末をお過ごしください!

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